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猫の歯の仕組みと構造〜歯周病など病気を未然に防ぐ~


歯周病は、猫がかかりやすい代表的な病気です。大切な猫の歯の仕組みを知り、歯周病の予防や治療に役立てましょう。

 

 

猫の歯の構造

猫の歯は、人間の歯と同じように歯髄・象牙質・エナメル質の3層からなっています。最も中心部分は、神経や血管が集まる歯髄。それを囲むのが象牙質。さらに表面は硬いエナメル質で覆われ、とても丈夫にできています。

そして、この歯を支えている部分を歯周といい、歯周は、歯肉・歯槽骨(しそうこつ)・歯根膜(しこんまく)・セメント質で構成されています。歯と歯肉の間に数ミリ程度の溝がありますが、これがいわゆる歯周ポケットです。

ここに歯垢や、歯垢が唾液中のミネラルと結合して固くなった歯石がたまると歯周組織に炎症が起こり、この状態を「歯周病」といいます。

猫は、人と比べると歯周病になりやすいと言われています。その理由は、口内環境の差にあります。人の口内が弱酸性なのに対し、猫はアルカリ性。アルカリ性の環境下では、虫歯菌が発生しにくく、歯周病菌が繁殖しやすい環境なのです。反対に、酸性の環境下では虫歯菌が繁殖しやすい環境と言えます。

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また、猫の唾液には人の唾液に含まれているアミラーゼという酵素がほとんど含まれていません。アミラーゼはデンプンを糖に分解する酵素で、これが含まれていないということは、虫歯菌の餌である糖が口内に蓄積しにくいということです。

さらに猫の歯は、人の歯のように凸凹した形状ではなく鋭利に尖っているため、虫歯菌が留まりにくいという特徴があります。これらの理由から、人は虫歯になりやすいのに対し、猫は歯周病になりやすいと言えるのです。

 

 

猫の歯の代表的な病気

米国獣医歯科学会(American Veterinary Dental Association)の研究によると、猫の70%は3歳までに「歯周病」(口腔内で起こる炎症の総称)を発症することがわかっています。

猫の口腔内は狭く、歯そのものも小さいため、観察しにくいことも原因のひとつです。中には、口の中を見せたがらない猫もいるでしょう。

このような理由から、猫の歯周病は知らないうちに症状が悪化し、気が付いたときには大掛かりな治療が必要になることが多いのです。もし次のような症状が現れた場合は、すでに症状が進行しているケースが考えられます。

 

 

歯周病になるとどうなる?

猫が歯周病になると、具体的にこのような症状が現れます。

  • 口臭がひどい(強いアンモニア臭)
  • よだれが多くなる(主に口角から垂れる)
  • 前足の先が濡れている(歯に違和感があるため口をよく触る)
  • 歯茎が赤く腫れる(正常な歯肉はピンク色)
  • 歯が黄色くなる(猫の歯はもともと真っ白)
  • 食欲・元気がなくなる(ドライフードを食べなくなる)
  • 口元を触ると嫌がる(痛みがあるため顔をそむける)
  • 歯茎から血や膿が出る(歯周の炎症に刺激が加わると出血する)
  • 歯がぐらぐらする・抜ける(歯周組織の損傷が大きく、歯を支えられない)

そして最終的には頬から膿が出ることも。そして鼻腔内に炎症が広がると、膿が混ざったくしゃみや鼻水が出るようになります。歯周病を放置すると細菌の繁殖が進み、体のほかの部位にも影響を及ぼす可能性があるのです。当然、猫の口腔内には激しい痛みが伴います。

 

 

最後に

デンタルケアは、歯周病を予防する最も有効な方法です。猫に痛みや不快感を与えずに実践できる方法もあるので、詳しいやり方はかかりつけの動物病院で獣医師に相談してみましょう。

 

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