最近、猫がよく水を飲んだり、おしっこの回数が増えてきたと感じていませんか?それは慢性腎臓病のサインの可能性があります。ここでは慢性腎臓病の症状やセルフチェックをご紹介します。
慢性腎臓病は、どのような病気か?
慢性腎臓病は、腎機能が低下する病気で、少しずつですが確実に進行していきます。
現時点では、疾患の治癒につながる有効な治療法はありません。猫に見られる最も多い病気の1つで、20%の猫がこの病気にかかると言われています。
慢性腎臓病には、さまざまな要因が考えられます。発症原因が判明することはほとんどありません。この病気になりやすい猫種もいます。最も多いのはペルシャ猫です。「多発性嚢胞腎」と呼ばれる腎臓病の素因となる遺伝子を持っている可能性があります。
慢性腎臓病を疑う症状
慢性腎臓病は、腎不全(腎臓の機能が75%以上低下した状態)に進行する可能性があります。主に、8歳以上の猫に多く、症状の兆候には、食欲が落ちる、体重が減る、水を飲む量が増える、おしっこの量が増える、などがあります。
猫にこのような症状が現れたら、獣医師の診察を受けてください。血液検査や尿検査などを行う必要があるかもしれません。
また、シニア猫には定期的な検査で、腎臓が正常にはたらいているかを確認することをおすすめします。早めに診断を受けることで、早い段階から病気の治療を開始することができます。
猫が慢性腎臓病を患っている場合
慢性腎臓病は進行性で、現在のところ治癒につながる有効な治療法がありません。つまり、現状では、疾患の進行をできるだけ遅らせることが治療の主体となります。
獣医師は、病気の進行度合い(ステージ)に基づいて、薬や療法食などを処方します。薬物を投与する場合は、定期的な検査が必要です。腎臓が血液中のリン濃度をコントロールできなくなるため、食事から摂取するリンの量を可能な限り抑えなければなりません。
セルフチェック
家で飼っている猫について、以下の簡単な質問にお答えください。
「はい」がひとつでもある場合は、慢性腎臓病である可能性があります。
かかりつけの獣医師までご相談ください。