猫がより快適な生活を送り、長生きするためには、獣医師による定期的なケアが必要です。動物病院が苦手な猫には、まず移動手段であるキャリーケースを「安全な場所」と認識させることが、通院ストレスを減らすための、もっとも簡単で重要な方法です。
トレーニングのポイント
キャリーケースの準備
キャリーケースは猫が落ち着ける場所に置き、猫の好きな素材や匂いのする敷物を中に入れます。
おすすめのキャリーケース
キャリーケースの中から無理なく猫を出しやすいタイプを選びましょう。
キャリーケースの大きさ
猫が「伏せ」をしたときの足先から尾の付け根までの長さが目安。
大きすぎても安定しません。
トレーニング方法
トレーニング開始後約1週間は、キャリーケースは下側のみ使用するか、または前後の扉を開けっぱなしにしておきます。
大好きなおやつを少しずつ中に入れ、何度も入る練習をしましょう。慣れてきたら、徐々にキャリーケースの中にいる時間を延ばします。15分位いられるようになったら、室内の別の場所でもトレーニングをしてみましょう。
※トレーニングの間は、おやつはキャリーケースの中だけで与えるようにします。肥満が気になる場合は、おやつの代わりにドライキャットフードを少しずつ与えしょう。
キャリーケースの扉を開けて、猫が自分から出てきたら、すぐに大好きなおやつを与えましょう。リラックスしてとができるようになるまで繰り返します。
※キャリーケースの中で猫が目を丸く見開いてうずくまっている場合は、緊張しているので、そのまま放置してその場を離れましょう。
キャリーケースを嫌がるコは多いかと思いますが、病院へ連れて行くときや、災害時の避難の際にも必要になってきます。
キャリーケースを安全な場所だと認識させることで、トレーニングを重ねてストレスの軽減を目指しましょう。
監修:南 佳子 先生(みなみ動物病院)