膀胱炎やトイレの失敗などのトラブル予防のためにも、猫がストレスなく安心して排泄ができる快適なトイレづくりを目指しましょう。
目次
- 猫の通常の排尿行動
- 猫の通常の排尿順序
- 猫用トイレの選び方
- 猫の“おしっこのトラブル”について知ろう
猫の通常の排尿行動
姿勢:雄・雌ともに排尿時の姿勢は似ています。
回数:1日に2~3回排尿します。(個体差があります)
場所:一度決めた排尿場所を続けて使います。
猫の通常の排尿順序
- 前足で砂に小さな穴を掘る
- 穴の中に尿が入るようにしゃがみ込む
- 体の後ろ側をわずかに浮かせて、尾を緊張させる
- 尿を一気に排泄する
- 排尿後、前脚で覆うように砂をかける
猫用トイレの選び方
- 清潔なトイレを確保するために、トイレの数は猫の飼育頭数+1個が理想的です。
- 猫は安全な場所で排尿します。
- 食事場所から離し、アクセスしやすい静かな場所に置きましょう。(仲の悪い猫がいるときは特に注意)
- 鏡、窓ガラス、大きな音、振動などは、猫がトイレを避ける要因になるので気を付けましょう。
- 猫の体長よりも大きいトイレを選びましょう。
- 排泄物をかくせるように、好みの猫砂を十分な深さで用意しましょう。
- 猫は清潔なトイレを好みます。
- 毎日1回は便/尿をすくい取り、清潔さを保ちましょう。
- 週に1回はトイレを洗浄し、日光消毒をしたあと使用しましょう。
- においがつきやすいため、プラスチックトイレは1~2年ごとに取り替えましょう。
- 猫の好みに合ったトイレを見つけましょう。
- トイレの使用時間は、猫がトイレをどの程度気に入っているかの目安になります。
- タイプの異なるトイレを並べて試してみましょう。
- 新しい種類の猫砂に替えるときは、古い砂のトイレと新しい砂のトイレを並べ、新しい方も猫が使用することを確認して、古い方を取り除きます。
- 新しいトイレに替えるときは、古いトイレのそばに新しいトイレを置きます。
猫の“おしっこのトラブル”について知ろう
家の中で問題となる猫の排尿行動には、2つの種類があります。
おしっこトラブル対策には、猫のストレスが少ない環境を整えてあげることが大切です。
病気がかくれていることもあるので、気になることはまずは病院へ相談してみましょう。
※不安などのストレスを感じたものの、そこから逃れられないという葛藤状態におかれたとき、まったく別の行動をとってしまうことを「転位行動」と言います。 たとえば、人が緊張したときに髪をいじることや、イライラしたときに爪を噛むことも転位行動と言われています。
猫が不快な思いをせずに気持ちよく排泄するには、飼主様が猫にとって快適な生活環境を整えてあげることが重要です。
監修:南 佳子 先生(みなみ動物病院)